<症状と原因~胸水>
膿、血液、乳糜(にゅうび)等の様々な液体が、肺が治まっている胸腔内に溜まっていく病気です。肺が膨らむのを阻害し、開口呼吸が必要な程の呼吸困難を起こします。また、激しい咳をしたり、発熱や食欲不振を招いたり、胸部の痛みのため飼い主に胸を触らせないようになります。猫カリシウイルス感染症や、外傷からの細菌感染をはじめ、肺気腫などの腫瘍によるものなど原因は様々で、その原因ごとの症状も現れます。(主に経口や傷口からの感染、循環器やリンパ管の異常などが多く見られます)
胸腔内に溜まっている液体を調べて、何が原因かを判断します。その部位の組織を調べる事もあります。また膿が溜まる膿胸、乳びが溜まる乳び胸、血液が溜まる血胸など、溜まる液体によって呼び名が変わることもあります。
<対策・治療方法~胸水>
初期段階であれば、安静にして抗生物質による内科的な治療を行い、食事療法を行うことで改善していく事もありますが、胸水のほとんどは、酸素吸入などで呼吸状態を整えてから、針などで胸腔に穴を開けて、中に溜まっている液体を排出させます。その後、胸腔内を洗浄したり、原因となっている病気の治療を行ったり、外傷の処置を施します。
日常生活でも常に安静に過ごさせる事を心がけ、また新鮮な空気を吸えるように換気にも気を使いましょう。