<症状と原因~中耳炎>
ネコが耳を気にしていたり平衡が失われ歩行がおかしい場合は注意です。中耳炎は、ほとんどが外耳炎を併発しています。中耳炎の病変部から分離される微生物は、外耳炎から分離される微生物とほとんど同じです。
ただし、正常な中耳のほぼ半数に好気性の細菌が存在しているという調査があり、おそらく常在菌であると考えています。
片側の耳だけに中耳炎が起こった場合は、その原因としまして異物による鼓膜の貫通や炎症性ボリープ・繊維腫・扁平上皮癌などの腫瘍も疑われます。
一般的の症状は、外耳炎や内耳炎の症状とほぼ同じです。また、猫は著しい痛みを示す時もあります。通常は神経症状はみられませんが、斜頚・運動失調・眼振・ホルネル症候群・顔面神経麻痺を起こす事もあります。
<対策・治療方法~中耳炎>
早期に病気の診断と治療を行なう事が出来た場合でしたら、良好的に回復することが多いのですが、一部では、斜頚・健殿運動失調などの前庭障害が残ることがあります。
一般的には外耳炎と同じ治療になりますが症状が改善されない場合は手術を行う場合もあります十分に治療できなかったときには、感染が内耳神経・顔面神経を通じて脳まで達して、脳に膿瘍や骨髄炎を起こすことがあります。このようなケースでは、死亡率が高くなります。