
<症状と原因~瞬膜の露出(突出)>

実は猫のまつげは上にしかありません。 そのかわりに猫の第3のまぶたとも呼ばれる目頭寄りのまぶたの内側に瞬膜という薄い膜があります。普段は目頭や目尻の奥に少し見えるだけで、まぶたを閉じると同時に左右から瞬膜が出て目を覆い眼球を保護しているのです。
この目頭から眼球の上までいつも露出したままの状態になってしまう事があります。これは瞬膜が充血して、腫れて炎症を起こしたり、瞬膜にある沢山のリンパ組織が腫れて起こる事もあります。瞬膜炎に伴って、瞬膜が突出して眼球の半分ほど覆ってしまうこともあります。
大体の場合、原因は不明ですが、寄生虫や精神作用にある程度関係があるのではないかと言われています。 片目だけの場合は異物の混入や目の損傷などが原因と考えられますが、両目の瞬膜が突出している場合は体調不良(病気)によるものが疑われます。
神経性の病気でホルネル症候群というものがありますが、これは上位の交感神経系が障害されることで生じる一連の諸症状で、縮瞳や、眼瞼下垂が起こり瞬膜が突出してきます。
<対策・治療方法~瞬膜の露出(突出)>

まず原因をつきとめて処置を施します。病気が治るにつれて体調が回復すれば元の状態に戻ります。ただし、結膜炎を発症している場合は抗生物質や点眼薬を使う事もあります。