<症状と原因~甲状腺機能亢進症(老猫の"バセドー氏病")>
甲状腺ホルモンは猫の体全体の新陳代謝をうながし、また体温を一定に保つ働きをもっています。このホルモンは、気管(首のつけ根)の左右にある2つの甲状腺から分泌されています。
年をとった猫では、こうじょうせんのはたらきが異常に活発になり、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌されることがあるます。これを甲状腺機能亢進症といいます。
人間のバセドー氏病と同じ病気です。かつてはまれな病気でしたが、いまでは年をとった猫の10頭に1頭はこの病気になっているという報告もあります。
<対策・治療方法~甲状腺機能亢進症(老猫の"バセドー氏病")>
①手術
大きくなった甲状腺を手術によって取り除きます。治療効果が高く、もっともよく行われる方法です。甲状腺を片方でも残すことができれば、ホルモンは正常に分泌されます。
②薬による治療
甲状腺ホルモンの生産をさまたげる薬を与えます。一生にわたる投与が必要です。また腫瘍そのものはこの治療によっては治りません。