<症状と原因~かゆがる、頻繁に体をかく>
犬が頻繁に体を掻く、爪による引っ掻き傷や、歯による噛み傷ができている・・・というトラブルはよく見られます。人間でもありますが、一時的な乾燥や血流の影響でなんとなくムズムズするという事もありますので、ちょっとかいた位では心配はありません。でも頻度が高い、傷になっているというのは犬にとっても相当なストレスになるので早めに対処してあげて、不快な症状をなくしてあげたいですね。まず、犬のかゆみがある皮膚トラブルで多いものは、皮膚に寄生するノミやダニ(毛包虫・疥癬)の寄生虫の感染や膿皮症やマラセチア皮膚炎・疥癬などの感染症です。
その他、排気ガスやチリ・ほこり・花粉などを吸い込んだためや、合わないシャンプーや石鹸などによる皮膚の荒れやアレルギー性の発疹が出たためにかゆがるなどがあります。更に外的な原因だけではなく、内臓疾患によって皮膚が過敏になっていることもあります。
病気として多いのは、内分泌疾患などの自己免疫性疾患によるもの、腫瘍や食事制限による栄養失調などです。このように皮膚病と言っても原因は様々ですが、いずれにせよ回復には時間がかかる傾向があります。
注意したいのが、原因がはっきりしないのに、市販薬を使うという事です。市販の強い薬や用途の違う薬を塗ったためにかえって悪化させる事も少なくありませんので自己判断でお薬を使うのはやめましょう。自宅でケアする場合は天然成分安全なものを使用すると良いでしょう。また、引っ掻きすぎてただれたりした時には更に治療が難しくなります。早めに獣医師に診てもらいましょう。
<考えられる病気~かゆがる、頻繁に体をかく>
寄生虫による皮膚病、アレルギーによる皮膚病、シャンプーが合わない、過敏症、膿皮症、肝臓の病気、腎臓の病気、自己免疫性疾患、栄養失調
<対策・予防方法~かゆがる、頻繁に体をかく>
梅雨時期から夏にかけて、湿気のために被毛が汚れやすくなるため、皮膚病にかかりやすくなります。丁寧なブラッシングやコーミングで被毛や皮膚の汚れを落とし、清潔に保ちます。ハウスなどは湿気がこもり、カビや細菌なども繁殖しやすくなりますので、まめに掃除や消毒をしてください。風通しのよい場所にハウスを移すのもよいでしょう。また、この時期にはノミやダニの予防と駆除も必要です。もし、皮膚の状態に異常が見られたとき(発疹があったり、フケが多くでたり、ひどくかゆがるなど)は必ず獣医師にみせましょう。