犬をブラッシングしていたら虫がでてきた。便は嘔吐したものに虫が入っていた。など飼い主さんにとっては、ちょっとショッキングな形で寄生虫が発見される事があります。
寄生虫は一見して少ない数にみえても、実の所、ものすごい数が寄生しています。犬の体表や体内に棲みつき、犬から一方的に養分を吸いとって成長し、暮らしています。そのなかで、ノミやダニなど、動物の体表・皮膚をすみかとするものを「外部寄生虫」と呼び、回虫類など、体内の臓器や腸管に住み着いている虫を「内部寄生虫」と呼びます。
犬に寄生する代表的な外部寄生虫には、ノミ、マダニ、アカラス(ニキビダニ、毛包虫)、疥癬(ヒゼンダニ)、ツメダニなどがあげられ、内部寄生虫には瓜実条虫症(犬条虫症)、鉤虫症、フィラリア症(犬糸状虫症)、鞭虫症、回虫症、バベシア症などがあります。
これら寄生虫には、犬だけでなく、飼い主や一緒に飼っている猫に感染してしまうのもいます。特に赤ちゃんなどがいるご家庭では気を付けなくてはなりません。
生活環境が向上して衛生状態と栄養状態がよくなれば、人でも、犬・ネコでも、寄生虫に悩まされる事は減ってきますが、寄生虫も少しづつ進化をしている為、完成経路などが少しづつ変化しているのが現代です。そのなかで、犬に寄生して、現在、なお勢い盛んなものの代表が、一般にフィラリアと呼ばれる犬糸状虫や犬回虫、瓜実(うりざね)条虫などと言われています。