<症状と原因~ニキビダニ症(毛包虫症,デモデックス症)>
通常、ニキビダニは犬の毛包内(毛穴)に常在していて、このダニが異常繁殖して毛包虫症を発症します。ニキビダニ(通称アラカス)は体長0.2cm前後の大変小さな虫で、普通は感染している母犬に寄り添う子犬へという感染経路が多いのですが、多頭飼いをしている場合などでは大人の犬でも感染してしまいます。毛包に寄生しているため毛包中と呼ばれます。
毛包虫の感染経路は、まだわかっていない面が多く、多頭飼育の場合でも、かかる犬とかからない犬がいますが(統計的にはテリア犬種や短毛犬種に発症が多い)実際感染(ニキビダニに寄生されても)しても、発症しないというケースも多々あります。発症してしまう要因に体力・免疫力の低下があげられますので、免疫力の向上・健康維持が非常に大切です。
発症すると、局部的、あるいは全身の脱毛や、皮膚が厚ぼったくなって黒ずむなどの症状が見られるが、かゆみはあまり伴いません。ばい菌による二次感染が起こるとニキビ状のできものができ、患部がジクジクするようになります。治療には、駆虫用の薬剤を患部に塗布する方法や薬浴、抗生物質の投与などが主な治療になりますが、完治までには長時間かかる事が多いので根気良く治療しましょう。治療を途中で辞めてしまうと駆除しきれていない卵などから再発してしまいます。
<対策と治療方法~ニキビダニ症(毛包虫症,デモデックス症)>
治療は脱毛の根本原因となるニキビダニを排除あるいは増殖を抑えることにあります。毛刈りと殺ダニ剤の薬浴で治療をおこない、脂漏症や膿皮症があれば同時に治療する。
また、成犬や老犬の場合、基礎にある疾患を発見し治療することが重要です。また、細菌の二次感染を抑えるため、抗生物質を投与することもあります。